てんむすです。どうもこんちは。
最近は街中を歩いていても、ワイヤレスイヤホンを使っている人を見ることが当たり前になってきました。ここ数年で製品の選択肢も増えたし、値段もだいぶお手頃になりました。iPhoneがイヤフォンジャックを廃止したあたりから、一気に広まった気がします。
ところで、あなたはbluetoothイヤホンを使っていますか?
ぼくはずっと使っていますよ。利用歴9年のベテランユーザーです。今回は久しぶりにBluetoothイヤホンを買い換えました。
Anker製の『Soundcore Life P2』を買ったので、レビューを書きます。
先に結論を言っちゃいますが、音質が残念で、ぼくには合いませんでした。
レビューを書くにあたって
どんな人がレビューを書いているの?というところも重要なポイントだと思います。
ぼくは自腹で購入しました。実際に使用してみての感想です。
企業からお金をもらったりは一切ありませんので、なんの忖度もありません。もちろん個人的な好みが入るのはご容赦ください。
今回、音質について辛辣なコメントを放っていますが、ぼくは細かい音質を聞き分けるくらいのオーディオマニアではありません。耳が特別良いわけでもないし、普通の人。ちょっとオーディオが好きな人です。
ああ、でも一度専門用語を使ってみたい憧れがあります。「ドンシャリ」とか「音の抜けが」とか言ってみたい。意味は知らないけど、とりあえず。
そんな感じのぼくですが、このレビューでは、コスパの良さという観点で評価しています。値段相応の音質ならOKと思っています。
良い音質にこだわるなら、ポタアン(ポータブルアンプ)と、ごっついヘッドホンを使った方がいいに決まっているので、そういうのを知りたい人は詳しい人に聞いてください。ぼくは知らんよ。
イヤホンは電車の中で音楽を聴くために使っている
ぼくはサラリーマンを(も)やっています。会社までは電車で通勤しています。
電車の中では本を読んでいるので、本に集中するために、音楽を聴いて外からの音を遮断しています。もともと注意力が散漫なタイプで、人の話し声が聞こえてくると意識が持って行かれてしまいます。そのため、イヤーチップは遮音性の高いウレタン製のものに交換して使っています。(下のやつ)
ぼくが務めている会社は、自宅からはかなり遠いです。片道1時間半くらいかかります。
最近になって、愛用していたbluetoothイヤホンのバッテリーが、途中で電池切れを起こすようになりました。
購入履歴を見てみたら2017年初に買っていたようです。もう4年も使っているので経年劣化によるものですね。買ったときは音楽再生4.5時間でしたが、4年使ったら片道の1.5時間もたなくなりました。
4年間、一度も故障なく使えたのは感謝です。愛着もあったのですが、やむを得ず選手交代です。それで新しいワイヤレスイヤホンを探すことにしました。
Ankerのイヤホンが評判になっていたので
Ankerといえば、モバイルバッテリーで有名になった中国の企業ですね。Amazonで買い物する人であれば、一度くらいは名前を聞いたことあるはず。中華メーカーにしては品質が良く人気がありますね。
そのAnkerですがが、しばらく前からワイヤレスイヤホンを製造するようになりました。ここ最近では、Anker製のイヤホンについての評判が聞こえてきます。『コスパがいい』というポジティブな意見です。
ちょうどAmazonでタイムセール祭をやっていたので調べてみたところ、『Soundcore Life P2』という機種がいつもより1,000円安くなっていました。
ぼくは、去年か一昨年にこの機種について、ガジェット系Youtuberが動画内で紹介していたのを見ました。その方は、とても絶賛されていて「これは買いだ。他は要らない。」とおっしゃっていました。
その頃からバッテリーのへたりを感じ始めていたので、「次買うならこれ」と思って、Amazonの『あとで買う』リストに入れて温めていました。
Anker Soundcore Life P2のスペック
値段は約5,000円です。
特徴は以下のとおりで、テレビの通販番組なら「このお値段で!?」と言いたくなるくらいに優秀。(あの白々しいのはなんとかならんか)
- 左右完全分離のカナル型Bluetoothイヤホン
- 物理ボタン搭載
- 通話機能もあり
- 軽く水没しても問題ない防水性能(IPX7)
- バッテリーの持ちは7時間、ケースに入れれば40時間
- 片耳でも使用可
ちなみにノイズキャンセリング機能もありますが、通話のときだけ利くようです。音楽を聴くときもノイキャンしてくれて「電車の中では、ひとりの世界に籠もれるかも」と思ったけど、そうではなかったです。
※ノイズキャンセリング機能について補足です(2021/7/24追記)※
Soundcore Life P2のノイズキャンセリング機能は、通話時に周囲の音をノイキャンして相手にクリアな音声を届ける、という機能です。自分の耳に入ってくる音に対してのノイキャン機能は無いです。
Soundcore Life P2の評価
ここからは、ぼくの評価です。
まずは写真の紹介ですが、おしゃれですね。

機能面の評価
機能面は申し分なしです。どこをとっても優秀。
ぼくのニーズとしては、バッテリーは通勤の片道1.5時間、贅沢言えば往復の3時間は持って欲しいところですが、Soundcore Life P2は、あっさりクリアです。経年劣化を考えても片道1.5時間基準で、4年以上は使えそう。
ケースがあるから鞄の中で迷子になることもなさそうですね。サイズも小さくていいです。充電端子がType-Cというのも地味に嬉しい。
ちなみに、使用時に耳から外れて落としそう、そして無くしそうだなと思いましたが、このタイプのイヤホンならどれも同じなのでしょうね。
ぼくの耳の形が特殊なのか知らないけれど、イヤホンを耳に固定しづらいのです。カナル型(耳穴に挿すタイプ)でないイヤホン、例えばアップル純正のイヤホンだと、少し動いただけでポロッと落ちてしまいます。カナル型であれば、耳穴でグリップしますので、固定はできますが、それでも弱いので普段はスタビライザーをつけて安定させています。
「みんな良く落ちないなー」と思いますが、ぼくみたいには困ってないのでしょうね。
音質面の評価
音質面は悪いです。
Soundcore Life P2が自宅に届いて、初めてつかってみたとき、音質の違和感がすごく、「やっちまったなー」と思ったくらいです。
簡単に表現するなら”昭和の安いラジカセ”みたいな音がします。わかるかなぁ。
音質を評価するために以下の曲を聴いてみました。今まで使っていたPLANTRONICSのBackBeat GO2とも比較しています。
- Queenのボヘミアンラプソディー
- フランク・シナトラのマイウェイ
- 映画『アメリ』のサントラ(インストゥルメンタル)
冒頭で書いたとおりオーディマニア的な専門用語がわからないので、平易な言葉で表現させてもらいますが、感想としては以下です。
■どの方角から、どのくらいの距離で音が鳴っているという、空間の広がりを感じる
ピアノは正面右側で演奏しているなとか、声が左から聞こえ始めて、徐々に右に移動したな、とかは結構わかります。
■個々の楽器やボーカルの音が聞き分けられない
ちゃんとしたイヤホンだと、集中すればピアノのメロディーを意識的に聴いたり、バックコーラスが発している言葉が分かりますが、Soundcore Life P2では聞き分けがキビシイかったです。
■なんかシャカシャカするw
うまく表現できないんだけど、全体的に音がシャカシャカしているという印象。これが”昭和の安いラジカセ”と書いた理由です。
QUEENのボヘミアンラプソディーを聴いてみると、フレディー・マーキュリーの声がスカスカでで別人のようでした。(ぼくのフレディーはどこに行ってしまった?)
うーん、表現が難しいんだけど、”S”とか”sh”といった空気が抜けるような音が特に不明瞭になってシャカシャカ聞こえるのかも。音割れみたい?
ああそうか、サンプリングレートの悪いMP3みたいに音質が劣化しているような印象といったらわかりやすいかしら?
■低音が全くダメ
低音が弱いイヤホンにありがちですが、ウッドベースみたいな「ぼんぼん」という低い音はとんど聞こえないです。
かなり気になったのが、ドラムの音が『ドラムの音』に聞こえない点。普通は「ずんずん」と聞こええるはずが、なぜか「シャンシャン」と聞こえました。これは違和感がすごい。
■中音がうるさい。
音のバランスが悪く、中音が異様にうるさいです。フランク・シナトラのマイウェイを聴いているとシナトラがうるさすぎて萎えます。演奏の音が全く聞こえてこないです。ボリュームを上げると、シナトラが更にハッスルして音が割れるし・・・。
アメリのサントラはボーカル無しのインストゥルメンタルです。いろんな楽器が使われていますが、多くの楽器が行方不明で聞こえてきません。イヤホンを変えると「ああこんな楽器でも演奏していたんだ」というアハ体験が得られます。あーはー。
コスパ的な評価
ここまで読んだら想像つくと思いますが、コスパは悪いと感じました。音質のマイナスが大きすぎます。
なお、なんのフォローにもなりませんが、音以外に不満はないです・・・。
レビュー総評
音楽を聴くのであればオススメしません。ラジオを聴くだけ、通話するだけ、とかならいいんじゃないでしょうか。Soundcore Life P2は安い価格帯だと思いますが、もっと妥当な物があります。
さいごにひとこと
左右分離型のbluetoothイヤホンは今回が初めてです。
なので、この音質の悪さは左右セパレートからくる構造上の限界なのかなとも思い、ためしに妻が愛用しているAirpodsを使ってみたら、そんなことはなかったです。左右分かれていても、良い物はいい音がします。
しかし、耳うどん(Airpods)って「すげーな」と驚きました。いろんな楽器の音がバランスよく聞こえてきて感動します。
アップル製品は、個人的には好きでも嫌いでもないニュートラルなのですが、しっかり作られていますね。「みんなが使っているから」と、なんとなくファッションでAirpodsを使っている人も一定数いると思うのですが、そういう人は一度安いイヤホンを試して、Airpodsの良さを再確認した方が良いと思う。じゃないともったいないと思うんだな。
話は戻りますが、Soundcore Life P2と同じ価格帯なら、ぼくが長年愛用していたPLANTRONICS社のBackBeat GO2をオススメします。
左右つながっているタイプで、使用中は首の後ろに触れて少し気になる点と、バッテリーの持ちが4.5時間と短めですがコスパは良好です。
音質は高音から低音までバランスがとれていており、Airpodsと比較してもほぼ遜色ないような気がしました。
電話としての通話面もノイズキャンセリング機能が良い感じです。多少うるさい場所にいても、自分の声が相手に通ります。
接続の安定性も良く、とつぜん接続が切れるようなこともないし、音がブツブツ切れることもまれです。とまあ、総合的にオススメです。
先ほどガジェットレビュー系のYoutuberのことを書きましたが、他のいくつかの有名サイトでもSoundcore Life P2は絶賛されていました。きっと企業から商品を提供してもらったり、お金をもらってレビューしたりしているのでしょう(と思います)。その場合はどうしても良い方に忖度が働きますからね。
宣伝を否定するものではないですが、少なからずメーカーの忖度が働くのであれば、はっきりと分かるようにして欲しいですね。じゃないと実質はステルスマーケティングと変わらなくなってしまいます。
今回は情報のソースについて改めて考えされられた商品でした。
ではまたー。