どうも、こんちは!てんむすです。
今回は、インターネットの話です。
ちまたの噂によると、自宅のネット速度は『IPv6』に対応すると、従来の『IPv4』での通信よりも、速度がかなり向上するらしいっすね。
インターネット速度が速くなったら嬉しいですよね。
てんむすは、この手の実験が大好きなので、実際にやって比較してみました。
IPv6にした場合にどのくらい速度が向上するのか? です。
まずは結論から
まず結論です。
実験してみた結果、IPv4でもIPv6でも、通信速度は変わりませんでした…orz
あくまで、ぼくの家の話なので、環境が変われば結果も変わってくるかもしれません。
よく分かっている人は、「おまえどうせPPPoEのIPv6で速度を確かめたんだろう?」って言われそうですが、いえいえ、ちゃんとIPoEで試しましたよ。
それでも変わらなかったんです。
以降は確認をした方法と、実際に測ってみた結果を説明していきます。
お時間があったら読んでいってください。
IPv4とIPv6って何?
『IPv4』とか『IPv6』とかいうのは、通信のデータをいかに送るかという方式の話です。
v4やv6はVersionのことなので、数字の大きいIPv6の方が新しいです。
そして新しいIPv6の方が、IPv4と比較して効率的・高品質にデータを相手に送ることができます。
とくにIPv4は古い規格で、インターネットが始まった当初からこの仕組が使われています。
IPv4では、通信の送信元と送信先で使う、住所のような役割をする、IPアドレスというものがありますが、現在は枯渇問題に悩まされています。
そのため、現在はIPv6への以降を進めている段階ということのようです。
思い出したのだけど、20年くらい前にネットワーク機器の展示会に行った時、「近いうちにIPアドレスが枯渇する」という話を聞いた記憶があります。
今現在も、ほとんどはIPv4で動いているので『枯渇する枯渇する詐欺』だったのかと思ったら、実際に2011年段階で、枯渇しているようでした。
どうにか遣り繰りしているみたいですね。
2011年2月3日、 インターネット上で利用されるアドレス資源をグローバルに管理する IANA (Internet Assigned Numbers Authority) において新規に割り振りできる IPv4アドレス が無くなりました。 続いて2011年4月15日には、 アジア太平洋地域の RIR (地域インターネットレジストリ)である APNIC においても、通常の申請により割り振り可能であるIPv4アドレスの在庫がなくなり、アジア太平洋地域は、いわゆる「IPv4アドレス在庫枯渇」の 状態となりました。JPNICでは独自のアドレス在庫を保有せず、APNICと共有しているため、APNICでの通常割り振り終了に伴い、 JPNICでの通常の割り振りも終了しました。
2017年1月現在、 APNIC地域における最後の/8在庫からの分配およびJPNICに返却済みIPv4アドレスからの分配を行っています。
一般的に言われれる快適なインターネット速度
いい機会だったのでちょっと調べてみました。
いったいどのくらいの通信速度が出ていると、インターネットは快適なのでしょうか?
今は外出している時でも、スマホを使ってネットをする時代ですから、快適なインターネットというのは必須ですね。
調べてみたところ、一般的にネットを快適に使える速度の目安は25Mbpsだそうです。
速度 | インターネット利用用途 |
1Mbps | ウェブページ閲覧、メール受信、LINE |
3Mbps | YouTube動画(720p)、ビデオ通話 |
5Mbps | YouTube動画(1080p)、スマホのオンラインゲーム |
25Mbps | 4K動画の再生、PCオンラインゲーム |
Youtubeで4k動画を見る場合でも最低25Mbpsなんだそうです。(てんむす個人の感覚だと、4k動画はもうちょっと速度がないと厳しい気がしますが…)
ちなみに、みなさんの環境では、インターネット速度ってどのくらい出ていますか?
わが家の場合、プロバイダはSo-net光の1Gbpsで契約しています。
そこからWifiで無線にして使っていますが、平均するとだいたい250Mbps~350Mbpsくらい出ています。
さっきのデータからすると、かなり快適な部類になるのだと思います。
インターネット速度の測り方
一応ネット速度の測り方をご紹介しておきますね。
いくつか速度が測れるサイトがあるのですが、fast.comを紹介しておきます。
fast.comとは、ネットフリックス社が運営している、インターネット速度計測サイトです。
サイトを開くだけで、勝手に計測してくれるのでおすすめです。
測定結果はこんな感じで出ます。
測定結果の左下にある『レイテンシ』とは、通信の遅延の度合いです。
オンラインゲームをする場合には、この値は少ない方がいいです。
特にFPSみたいな即応性が求められるゲームでは、レイテンシが大きいとゲームになりません。
主に海外のサーバにつないだ場合に、レイテンシが大きくなります。
つまり接続先のサーバに依存する値なので、ここでは気にしなくて良いです。
IPv6対応にも種類がある
一般的に「IPv6にしたらネット速度が速くなる」と思われているようですが、接続の仕方によって(IPv4と比較して)速くなるケースと、変わらないケースがあるようです。
細かい説明は省きますが、IPv6に対応する方法として、大まかに言うと『PPPoE接続』と『IPoE接続』とがあります。
しかし、IPv6対応により速度が早くなるのは後者の『IPoE接続』の方だけです。
フレッツ光のサイトにも、明確に「PPPoE接続だとIPv6対応しても速度はIPv4と変わりません」と説明が書いてありました。
簡単には以下の図のとおりだそうです。
IPv6で通信しているのか?『IPoE接続』できているか確認する方法
現在、IPv6での通信ができているのか?また『PPPoE』もしくは『IPoE』のどちらで通信をしているのか?については、こちらのサイトで確認できます。
サイトを開くと以下のような判定結果が表示されます。
ここで『IPv4 IPv6 両方で通信しています』と表示されれば、IPv6には対応できています。
しかし、さっき書いたとおり、IPv6と表示があっても、IPoE接続でなければ、速度向上の恩恵には預かれていません。
結果の下にある、「v6プラスで接続しているか確認するにはこちら」とあるので、『こちら』という場所をクリックしてください。
実はこの『v6プラス』というのはフレッツ光が提供しているIPoE方式のIPv6のサービス名です。
判定結果はこんな感じです。
判定結果はどうでしたか?
「v6プラスではありません」と出た場合、がっかりしないでください。
未だ対応していないということは、逆にこれからIPoEに対応すれば、速度向上が見込めるわけなのでチャンスです。
PPPoE接続で、IPoE接続でどのくらい速度が違うのか測ってみた
普段はASUS社のZenWifiを無線LANルータとして使っていますが、確認してみたところ、この機種だとv6プラスに対応していないことがわかりました。
なので、プロバイダからv6プラス対応の無線LANルータを取り寄せて実験してみました。
届いた無線LANルータはNEC製のAterm WG-1200hs4という機種です。
市販価格だと4,000円前後の無線LANルータなので、ミドルグレードの機種だと思います。
これだとPPPoEも、IPoEのどちらでも接続することができ、v6プラスにも対応しています。
WG-1200hs4は、LANケーブルをつなぐだけで、自宅の回線を自動判別して最適化してくれます。
ぼくの家でもつないだだけで、v6プラスが設定されて、特に何も操作しなくてもインターネットが使える状態になりました。
これは便利ですね。
とくにインターネットの設定って、分かりづらいですから。
接続先の情報が書かれた紙もなくしてしまったり…。
ちなみに、PPPoEの場合は、接続先プロバイダの情報(ユーザ、パスワード)を手動で設定してあげる必要があります。
いざ計測
さて、実際に速度の計測です。
『IPoE接続のIPv6(v6プラス)』、『PPPoE接続のIPv6』、『PPPoE接続のIPv4』の3パターンで計測してみました。
計測のために無線機能は使わず、
屋外 → 光コンセント → ONU → WG-1200hs4 → PC
という構成で、PCまでを有線接続にしています。
測定の結果はこちらです。
それぞれで、少し時間をずらして3回計測しています。
IPoEのIPv6(v6プラス)
PPPoEのIPv6
PPPoEのIPv4
うーん、どれも変わりませんね。
どの接続方式にしても横並びで400~500Mbpsといったところ。
つまり、IPv6だろうとIPv4だろうと、PPPoEだろうとIPoEだろうと、速度は変わらない、という結果になりました。
最初でも書きましたが、これはあくまでもぼくの環境の話です。
さいごにひとこと
ちなみに、無線LANルータを介さず、ONUとPCを直接有線で接続したところ、インターネットが使えました。
ただし50%くらいの割合で見られないサイトもありました。
サイトを閲覧できるか、閲覧できないかの違いはWebサーバ側が、IPv6に対応しているか否かだと思います。
過去から現在まで、キャリア(物理回線:フレッツ光など)とプロバイダ(インターネット接続:OCN、biglobeなど)の両方に契約しないとインターネットは使えませんでした。
しかし、上のPPPoEとIPoEの違いの図にあったとおり、IPv6になると、プロバイダが提供する終端装置に接続する必要がなくなるので、プロバイダは消えてなくなる運命なのかもしれませんね。
今日はここまで。はばぐっでい。